テレアポ用のリストは、買ったまま電話をかけると同じ本部に何度もかけてしまいます。番号の表記をそろえて重複をまとめ、携帯やフリーダイヤルを見分け、かける順番と通話結果の記録列を決めるまでの手順を、約260万行の電話番号を数えた結果とあわせて説明します。
リストハブの企業・店舗の電話番号を数えると、3行に1行が、ほかの行と同じ番号でした。テレアポ(電話でのアポイント取り)用のリストを買ってそのまま上からかけると、同じ本部に何度もつながったり、店に電話したつもりが予約センターだったりします。前の週に断られた会社へ、別の担当者がまたかけてしまうこともあります。
最初の1本をかける前に済ませておく作業は5つあります。番号の重複をまとめる、表記をそろえる、番号の種類を見分ける、かける順番を決める、結果を記録する列を作る、です。どれもExcelでできます。
途中の数字は、リストハブに収録している企業・店舗の電話番号を、2026年9月30日に数えたものです。
電話番号の3分の1は、ほかの行と同じ番号でした
リストハブのデータで、47都道府県の住所がある2,755,460件のうち、電話番号が入っているのは94.7%です。電話なら、ほとんどの会社に連絡できます。
ただし、番号が入っていることと、その店につながることは別の話です。9桁以上の電話番号がある2,603,871行を番号ごとにまとめて数えました。
| 数えたもの | 数 |
|---|---|
| 9桁以上の電話番号がある行 | 2,603,871行 |
| 番号の種類 | 2,078,117通り |
| ほかの行と同じ番号を持つ行(各番号の1行目も含む) | 858,294行(33.0%) |
| 電話番号で重複をまとめたあとの行数 | 2,078,117行(525,754行、20.2%減る) |
| 10行以上が同じ番号を使うグループ | 2,721番号・89,301行 |
3行目の858,294行には、同じ番号が最初に出てくる行も含みます。同じ番号を1行ずつ残してまとめると、減るのは525,754行で、全体の約2割です。「3分の1が消える」わけではない点に気をつけてください。
10行以上が同じ番号を使っているグループの多くは、チェーンの本部や予約センターの番号だと考えています。店舗ごとのページに、本部の代表番号や予約の受付番号だけを載せているチェーンがあるためです。ここは推測で、1つずつ電話して確かめたわけではありません。
このままリストの上から順にかけると、同じ受付の人に何度も同じ話をすることになります。相手からすれば同じ会社から繰り返し電話が来るので、印象はよくありません。最初にやる作業は、番号の重複をまとめることです。
番号の表記をそろえてから、重複を数える
重複を数える前に、番号の書き方をそろえます。同じ番号でも、次のように書き方が違うと、Excelでは別の番号として扱われます。
-
03-1234-5678(半角ハイフン) -
03(1234)5678(かっこ) -
03-1234-5678(全角の数字とハイフン) -
0312345678(区切りなし)
元の列はそのまま残し、横に「照合用の番号」の列を足します。照合用の列には、ASC関数で半角にしてからSUBSTITUTE関数でハイフンやかっこを消した、数字だけの番号を入れます。式の組み立て方は「電話番号の書き方をそろえる」で1つずつ説明しています。
照合用の列ができたら、その横にCOUNTIF関数で「同じ番号の行数」を出します。
=COUNTIF(C:C,C2)
この列を大きい順に並べると、多くの行が同じ番号を使っているグループが上に集まります。扱い方は目的で決めます。
- 本部に営業したい:グループの中から1行だけ残し、ほかは「かけない」にする
- 店舗に営業したい:本部の番号しかない店は、電話以外の手段(郵送や、店に直接届くフォーム)に回す
区切りのない番号の列は、CSVをダブルクリックで開くと先頭の0が消えることがあります。防ぎ方は「CSVをExcelで開くと文字化けするときの直し方」に書いています。
リストハブのCSVはUTF-8(BOM付き)で書き出しているので、Excelでそのまま開いても文字化けはしません。見積り画面では、「電話番号が同じ」を選んで重複をまとめてから購入することもできます。「同一店舗」「メールアドレスが同じ」「フォームURLが同じ」「FAX番号が同じ」も選べます。30万件を超える条件では、この機能は使えません。
先頭の番号で、携帯・IP電話・フリーダイヤルを見分ける
照合用の番号ができると、先頭の数字から番号の種類が分かります。総務省の電気通信番号制度のページとQ&Aをもとにまとめると、次のとおりです。
| 先頭の番号 | 種類 | 桁数 |
|---|---|---|
| 060・070・080・090 | 携帯電話(制度上の名前は「音声伝送携帯電話番号」) | 11桁 |
| 050 | IP電話 | 11桁 |
| 0120 | 着信課金(フリーダイヤル) | 10桁 |
| 0800 | 着信課金(フリーダイヤル) | 11桁 |
| 上記以外の0から始まる番号 | 固定電話(市外局番から) | 10桁 |
0120と0800は、かけた側ではなく受けた側が通話料を払う番号です。リストの番号がフリーダイヤルなら、それがお客さま向けの受付なのか、会社の代表なのかを、相手のサイトで確かめてからかけると空振りが減ります。
総務省のQ&Aでは、携帯電話とPHSは070・080・090で始まる11桁の番号で、2014年(平成26年)10月1日に両者の間で番号を持ち運べるようになってから、番号による区別がなくなったと説明されています。リストの上では、070も080・090と同じ携帯電話の番号として扱います。
気をつけたいのは、「0□□0」の形でも、フリーダイヤルとは限らない点です。総務省のQ&Aにも、御殿場市の0550のように、市外局番に使われている番号があると書かれています。判定するときは、先頭4桁が0120か0800かどうかで見ます。
桁数も確かめます。固定電話が9桁や11桁になっていたら、写し間違いか、内線番号がくっついている可能性があります。照合用の列の横にLEN関数で桁数を出し、合わない行を目で確かめます。
携帯電話の番号は、店主や担当者本人の電話であることがあります。固定電話の行と分けて並べておくと、どちらがつながりやすいかを自社の記録で比べられます。
かける順番は、地域と業種でまとめる
整えたリストは、上から順にかけるのではなく、地域と業種でまとめてから順番を決めます。理由は3つあります。
- 話す内容をそろえられる:同じ業種が続けば、相手の仕事の話し方や、よく聞かれる質問に慣れてきます
- 時間帯を決めやすい:業種ごとに忙しい時間が違います。たとえば飲食店なら、店が混む時間を避けた時間帯にまとめてかけられます
- 訪問につなげやすい:アポが取れたとき、同じ地域の会社が近い日に並ぶので、移動の計画を立てやすくなります
並べ替えの順番は、「市区町村 → 業種 → 会社名」にするとまとまりやすくなります。住所が1つの列に入っているなら、先に都道府県と市区町村を別の列に分けておきます。
1日にかける件数も、ここで決めておきます。仮に1人が1日に60件かけるとして、担当が2人いれば、1週間(5日)で600件です。リストが3,000件なら5週間かかる計算になります。この数字は計算のための仮の値です。自社で1時間に何件かけられるかを最初の数日で測ってから、割り当てを決めてください。
通話結果を記録する列を作る
テレアポのリストは、かけ終わったら終わりではありません。何回目で担当者につながったか、いつかけ直すか、が次の作業の材料になります。リストの右側に、最低でも次の列を足しておきます。
| 列の名前 | 入れる内容 |
|---|---|
| 日時 | かけた日と時刻(例:2026/10/05 10:20) |
| 担当 | かけた人の名前 |
| 結果 | 決めておいた区分から選ぶ(下の表) |
| 次回 | 次にかける日(かけない場合も空欄にせず「なし」と書く) |
| メモ | 担当者の名前、話した内容、指定された時間帯 |
「結果」の列は、自由に書かせると人によって言葉がばらばらになり、あとで数えられません。区分を先に決め、Excelの「データの入力規則」でリストから選ぶようにしておきます。区分の例です。
| 区分 | 次の動き |
|---|---|
| 不在・話し中 | 別の日か時間帯にかけ直す |
| 担当者不在 | 担当者がいる時間を聞いてかけ直す |
| 受付で断り | 期間をあけるか、別の手段に回す |
| 担当者と話した | 資料送付などの約束を「メモ」に書く |
| アポ獲得 | 日時と場所を「メモ」に書く |
| 番号が使われていない | 電話では使わない。住所やサイトを確かめる |
| 今後不要と言われた | 「かけない」に入れる(次の節) |
1回かけるたびに1行を書き足すのではなく、1社1行のまま「日時」と「結果」を上書きしていくやり方もあります。ただ、上書きすると、何回かけてつながったかが分からなくなります。通話の記録は別のシートに1通話1行で残し、元のリストには最新の結果だけを書く、と分けておくと両方の目的に使えます。
「番号が使われていない」は、閉店や移転、番号の変更のしるしです。すぐに消さず、住所やウェブサイトで今も営業しているかを確かめてから、電話では使わない行として印を付けておきます。
断られた相手は「かけないリスト」で管理する
「今後の営業電話は不要です」と言われた会社は、二度とかけないようにします。自分では覚えていても、別の担当者やあとから買い足したリストから、同じ会社にまたかけてしまうことがあるからです。
やり方は単純で、断られた会社を別のシートにまとめておきます。
- 照合用の番号(表記をそろえたもの)
- 会社名
- 断られた日と、断ったときの言葉
- 記録した担当者
新しいリストを使う前に、照合用の番号でこのシートと突き合わせ、当たった行を外します。会社名でも突き合わせておくと、番号が変わった場合にも気づけます。ExcelならCOUNTIF関数で、かけないリストに同じ番号が何件あるかを数え、1以上の行を外すだけです。
=COUNTIF(かけないリスト!A:A,C2)
このシートは担当者ごとに持たず、チームで1つにします。メールやフォームでの営業も並行しているなら、「送らないリスト」と同じ会社が入っているはずです。メールの受信拒否の扱いは「特定電子メール法の記事」にまとめています。
最初の1本の前に、まず照合用の列を作る
ここまでの作業のうち、今日1つだけやるなら、照合用の番号の列を作ってCOUNTIFで同じ番号の行数を出すことです。これだけで、本部や予約センターの番号が上に集まり、同じ受付に何度もかける失敗を防げます。番号の種類の見分け、かける順番、記録の列、かけないリストは、どれもこの照合用の列を土台にしています。
電話営業の法律面は「電話営業と特定商取引法」に、リスト全体の作り方は「営業リストの作り方」にあります。リストハブで電話番号つきのリストを探すなら、地域と業種を選ぶ画面で件数を見て、見積り画面で番号の重複をまとめた後の件数まで確かめられます。
数字の出どころ:リストハブに収録している企業・店舗を、2026年9月30日に集計しました。
- 電話番号がある割合:47都道府県の住所がある2,755,460件のうち、電話番号が空でない件数の割合です
- 電話番号の重複:9桁以上の電話番号がある2,603,871行を番号ごとにまとめて数えました。10行以上のグループが本部や予約センターだというのは推測で、確かめてはいません
- 1日にかける件数の計算例:説明のための仮の数字で、調査の結果ではありません
確かめた資料(2026年9月30日に確認)
- 電気通信番号制度(総務省):番号の種別と構成(060・070・080・090は「音声伝送携帯電話番号」)
- 電話番号に関するQ&A(総務省):携帯電話の番号、平成26年10月1日から携帯電話とPHSの番号による区別がなくなったこと(Q5)、0120・0800の着信課金、0550などの市外局番
この記事は、営業リストの作成サービス「リストハブ」を運営するミルブレインズ合同会社の編集部が書いています。数字は、リストハブに収録している企業・店舗のデータを編集部が数えたものです。数え方と編集方針は「データの集め方・数え方と編集方針」にまとめています。誤りに気づいた方は、運営会社のページからお知らせください。