企業リストを無料でダウンロードする方法|法人番号・gBizINFOで取れる項目と限界

リストの作り方・使い方 公開 文:リストハブ編集部

国税庁の法人番号公表サイトとgBizINFOからは、企業リストの元データをダウンロードできます。取れる項目と取れない項目、ファイルの形式と更新の頻度、利用規約、Excelで開くときの注意を、公式の資料で確かめてまとめました。

企業リストは、無料でも手に入ります。国税庁の「法人番号公表サイト」は、日本の法人の名称と所在地をCSVで配っています。経済産業省の「gBizINFO(Gビズインフォ)」も、法人の基本情報をまとめてダウンロードできます。どちらも国が出しているデータで、商用利用もできます。

ただし、無料のデータには営業に使う連絡先がほとんど入っていません。法人番号公表サイトのファイルには、電話番号もメールアドレスもありません。無料のデータを営業に使うなら、最初に知っておきたい点です。

この記事では、無料で企業リストを手に入れる4つの方法を並べます。取れる項目と取れない項目、ファイルの形式、更新の頻度、利用規約は、公式の資料で確かめました。Excelで開くときに起きやすい文字化けや、先頭の0が消える問題も扱います。仕様は2026年10月3日に各サイトで確かめた内容です。

無料の入手先ごとに取れる項目

先に結論を表にします。地図サービスは後で別に扱います。○は項目がある、×は項目がない、△は項目があっても値が入っているとは限らない、という意味です。

項目 法人番号公表サイト gBizINFO(基本情報) 自治体の食品営業許可一覧
法人番号 ○ ○ △(法人のみ)
名称・所在地 ○ ○ ○
代表者名・資本金・従業員数 × △ ×
ウェブサイトのURL × △ ×
電話番号 × × △(推奨項目)
メールアドレス・フォーム × × △(任意項目)
個人事業主・店舗 × × ○

法人番号は、法人に1つずつ付く13桁の番号です。会社の名前が変わっても番号は変わらないため、別々のリストを突き合わせるときの鍵になります。

法人番号公表サイト:全法人の名称と所在地をCSVで

国税庁の法人番号公表サイトは、法人番号を指定された法人等の「基本3情報」を公表しています。基本3情報とは、商号又は名称、本店又は主たる事務所の所在地、法人番号の3つです。

取れるもの・取れないもの

全件データには、基本3情報のほかに、法人種別(株式会社・合同会社・国の機関など)と郵便番号が入っています。都道府県と市区町村のコード、登記記録の閉鎖等の年月日と事由、フリガナの列もあります。

入っていないのは、電話番号、メールアドレス、代表者名、業種、従業員数です。所在地は本店(主たる事務所)だけで、支店や店舗の住所は分かりません。

法人番号が指定されるのは、株式会社などの設立登記法人、国の機関、地方公共団体などです。国税庁の資料では、個人事業者、有限責任事業組合、民法上の組合は「指定対象外」とされています。個人で営む店や事務所は、このデータには出てきません。

形式と更新の頻度

項目 内容
形式 CSV(Shift-JIS)、CSV(Unicode)、XML(Unicode)の3種類
単位 全国まとめて、または都道府県・国外ごと
圧縮 zip(大きい場合は分割。東京都は2分割)
更新 毎月、月末に作成し、翌日0時までに提供
中身 前月末時点で公表している最新の情報

2026年9月30日更新の版では、全国分のShift-JIS版がzipで241MBありました。必要な県のファイルだけを落とせば、Excelでも扱える大きさになります。

日々の変更(新しく番号が付いた法人、商号や所在地の変更)は、「差分データ」として日ごとに配られています。全件データを取った後は、差分で追いかける仕組みです。

利用規約

サイトのコンテンツは「公共データ利用規約(第1.0版)」に準拠しています。この規約では商用利用も可能とされ、CC BY 4.0と互換性があります。使うときは出典を書き、加工したときは加工したことを書きます。加工したものを国が作ったように見せることは禁止されています。

gBizINFO:代表者名やURLまで入るが、電話番号はない

経済産業省のgBizINFOは、「500万社以上の政府保有法人データ提供サイト」とうたうサービスです。法人番号公表サイトの情報に、各省庁が持つ届出・認定、補助金、調達、表彰などの情報を結び付けています。

取れるもの・取れないもの

ダウンロードできる「基本情報」CSVには、法人番号、名称、所在地があります。加えて、代表者名、資本金、従業員数、事業概要、ウェブサイトのURL、創業年、設立年月日、事業種目の欄もあります。

電話番号とメールアドレスの欄は、基本情報CSVの定義書にありません。代表者名やURLの欄も、値が入っているとは限りません。ダウンロード時に「メタデータを出力する」を選ぶと、項目ごとの出典元と、政府承認データか自己申告データかの区別が列で付きます。

形式・更新・利用条件

基本情報はCSVで、更新は1日1回です。文字コードはUTF-8とS-JISを選べます。S-JIS版はUTF-8から変換したもので、一部の文字や記号が正しく表示されない場合があると公式に書かれています。

ダウンロードにはアクセストークンが要ります。申請画面で、法人名や担当部署、メールアドレス、利用目的を入力して申し込みます。個人利用者の区分もあります。料金の記載は、利用規約にも申請画面にも見当たりませんでした。

コンテンツの利用規約は政府標準利用規約(第2.0版)に準拠し、CC BY 4.0と互換性があります。商用利用もできると明記されています。別に「API・データダウンロード利用規約」があり、短時間に過度なアクセスをするとトークンを止められることがあります。

自治体の許可一覧・業界団体の名簿・地図サービス

自治体の食品営業許可一覧

デジタル庁は、自治体がオープンデータを出すときの形を「自治体標準オープンデータセット」として定めています。その1つが「食品等営業許可・届出一覧」です。飲食店など、許可を受けた施設が1行ずつ並びます。

定義書では、施設名称・営業の種類・所在地が必須項目です。施設の電話番号は推奨項目で、メールアドレスやフォームのURLは任意項目です。どの項目を公開するかは、各自治体が個人情報保護の決まりに沿って判断することになっています。そのため、電話番号が載っているかどうかは自治体ごとに違います。

このデータの強みは、個人で営む店も載る点です。法人番号公表サイトやgBizINFOでは拾えない飲食店を探すときに役立ちます。公開の有無と形式は、各自治体のオープンデータのページで確かめてください。

業界団体・協会の会員名簿

業界団体の会員名簿は、業種で絞り込まれた状態で手に入ります。載っている項目は団体ごとにまちまちで、電話番号まで載る名簿もあれば、会社名だけの名簿もあります。名簿に使い方の注意書きがあれば、それに従ってください。名簿のアドレスにメールを送ってよいかは、特定電子メール法の考え方で判断します。

地図サービスで手作業で集める

地図サービスで業種と地域を検索し、店名と電話番号を1件ずつ書き写す方法もあります。電話番号が取れる点が、ほかの無料の方法と違います。

ただ、件数が増えると時間がかかります。地図サービスにはそれぞれ利用規約があり、載っている情報の写し方や使い道に決まりがあります。使う前に、そのサービスの規約を読んでください。

ダウンロードしたCSVをExcelで開くときの注意

法人番号公表サイトのCSVを例に、県と法人種別で絞る手順を示します。サンプルデータ(令和4年4月版)で確かめた内容です。

  1. 必要な県のzipを落として解凍します
  2. ダブルクリックでは開かず、Excelの「データ」タブの「テキストまたはCSVから」でファイルを選びます
  3. 「元のファイル」で文字コードを選びます。Shift-JIS版は「932:日本語(シフトJIS)」、Unicode版は「65001:Unicode (UTF-8)」です
  4. 「データの変換」を押し、2列目(法人番号)、14〜16列目(都道府県コード・市区町村コード・郵便番号)を「テキスト」型にします
  5. 9列目(法人種別)で「301」(株式会社)や「305」(合同会社)だけに絞ります
  6. 19列目(登記記録の閉鎖等年月日)が空の行だけに絞ります。日付がある行は、清算の結了などで閉鎖された法人です
  7. 11列目(市区町村)で、狙う市や区に絞ります

注意点は3つあります。まず、CSVには列の見出しがありません。何列目が何かは、サイトにある「リソース定義書」で確かめます。サンプルデータでは1行が30列でした。

次に、Unicode版は、サンプルで確かめるとBOMなしのUTF-8でした。BOMは「UTF-8で書いてある」という目印で、これがないとExcelはダブルクリックで開いたときに文字化けします。直し方は「営業リストのCSVをExcelで開くと文字化けするときの直し方」にまとめています。

最後に、郵便番号は「0640821」のようにハイフンなしで入っています。手順4で「テキスト」にしないと、先頭の0が消えます。法人番号も13桁の数値として読まれ、「1.43E+12」のような指数の表示になります。名称や住所の数字は「22丁目」のような全角です。ほかのリストと突き合わせるときは、半角にそろえてから重複を探します。そろえ方は「Excelで営業リストの重複を消す方法:電話番号・メール・会社名」で説明しています。

無料のデータが向く使い方、向かない使い方

無料のデータが最も強いのは、法人の網羅性です。法人番号公表サイトは、登記された法人を国が月ごとに出しています。「この市の株式会社をすべて」「先月に番号が付いた会社」を調べるなら、まずこのデータを当たります。法人番号指定年月日の列があるので、新しくできた法人も拾えます。郵送でDMを送るなら、住所が本店に限られる点に気をつければ、そのまま宛名に使えます。

向かないのは、電話・メール・フォームで連絡する営業です。連絡先を足すには、1社ずつウェブサイトを探して書き写すことになります。比べるために、リストハブの数字を並べます。収録している企業・店舗のうち、47都道府県の住所がある約276万件(2,755,460件)を、2026年9月30日に数えた結果です。

項目 法人番号公表サイト リストハブ(約276万件)
電話番号 なし 94.7%
ウェブサイトのURL なし 91.9%
お問い合わせフォーム なし 60.3%
メールアドレス なし 19.6%
法人番号 全件 4.6%

法人番号は、リストハブでは4.6%にしか入っていません。無料の公的データと、連絡先を集めたリストは、得意なところが逆です。法人の一覧を固めたいなら公的データ、すぐ連絡したいなら連絡先のあるリスト、と使い分けるのが現実的です。連絡先の割合は業種でも変わり、その表は「業種別に数えた記事」にあります。

リストハブでは、地域と業種を選ぶと、メールアドレスがある会社やフォームがある会社の件数を、買う前にトップページで確かめられます。都道府県ごとの件数は東京都・大阪府・愛知県のような地域のページで見られます。無料のデータで足りるかどうかを判断する材料に使ってください。

まとめ:まず無料のデータで母数を知る

無料で企業リストを手に入れる方法と、その限界は次のとおりです。

  • 法人番号公表サイト:法人の名称・所在地・法人番号が全件そろいます。連絡先はなく、個人事業主は載りません
  • gBizINFO:代表者名やURLの欄もあります。電話番号とメールの欄はなく、トークンの申請が要ります
  • 自治体の食品営業許可一覧:個人の店も載ります。電話番号を公開するかは自治体しだいです
  • 業界団体の名簿・地図サービス:電話番号が取れることもあります。件数が増えると時間がかかり、規約の確認も要ります

最初に無料のデータで、狙う地域と業種に会社が何社あるかを数えておくと、買う件数や作る件数の見当がつきます。その後の進め方は「営業リストの作り方」で、手順ごとに説明しています。リストは時間とともに古くなるので、使う前に「リストの鮮度の記事」も確かめてください。

集計の方法:リストハブの数字は、収録している企業・店舗(2026年9月30日時点)を数えたものです。47都道府県の住所がある2,755,460件のうち、各項目が空でない件数の割合を出しました。会社のものではないメールアドレスは除いて数えています。数え方は「データの集め方・数え方」に書いています。外部サービスの仕様は、2026年10月3日に下の資料で確かめました。仕様は変わることがあるので、使う前に各サイトで確かめてください。

確かめた資料(2026年10月3日に確認)


この記事は、営業リストの作成サービス「リストハブ」を運営するミルブレインズ合同会社の編集部が書いています。数字は、リストハブに収録している企業・店舗のデータを編集部が数えたものです。数え方と編集方針は「データの集め方・数え方と編集方針」にまとめています。誤りに気づいた方は、サポート窓口からお知らせください。

地域と業種を選ぶだけで、営業リストの件数がすぐ分かります

リストハブでは、全国約 270 万件の企業・店舗から、電話・メール・お問い合わせフォームのある会社を絞り込んでリストにできます。納品される CSV の中身は、買う前に見本で確かめられます。

営業リストを作る

ほかのコラム

コラムの一覧へ