営業リストの作り方|必要な件数から逆算する5つの手順

リストの作り方・使い方 公開 文:リストハブ編集部

営業リストは「たくさん集めてから考える」と失敗します。先に営業の手段と必要な件数を決め、項目を絞り、重複と送ってはいけない相手を取り除く。約276万件の企業データで実際に数えた項目の埋まり具合と重複の割合をもとに、作り方の手順をまとめました。

メールアドレスが載っている会社は、5社に1社しかありません。リストハブに収録している企業・店舗のうち、47都道府県の住所がある2,755,460件(約276万件)を数えると、メールアドレスがあるのは19.6%でした。「メールで1,000社に送りたい」と考えて1,000件のリストを買うと、実際に送れるのは200件ほどです。

営業リストづくりでよくある失敗は、このように件数を先に集め、使い道をあとで考えることです。集めたあとで「メールアドレスが入っていない」「同じ会社が何行もある」と気づき、手直しに時間を取られます。

失敗を防ぐには、使い道から逆算します。手段を決め、必要な件数を計算し、項目を選び、集め方を決め、最後に重複と送ってはいけない相手を外します。以下の5つの手順は、この順番に並べています。途中の数字は、すべて2026年9月30日に同じ約276万件を数えたものです。

手順1:営業の手段を先に決める

最初に決めるのは「どうやって連絡するか」です。手段によって、リストに必要な項目が変わります。

手段 必要な項目 載っている会社の割合
電話 電話番号 94.7%
お問い合わせフォーム フォームのURL 60.3%
メール メールアドレス 19.6%
FAX FAX番号 8.3%
郵送DM 住所 全件(住所がある会社を数えているため)

電話はほぼ全社に届きますが、1件ずつかける時間がかかります。メールは一度に多く送れますが、載っている会社が少なく、FAXはさらに少ない1割未満です。どの手段にも長所と短所があるので、まず自社で使える人手と予算に合う手段を選びます。

割合は業種でも大きく変わります。メールアドレスがある会社は、グルメ・飲食店では9.9%、ビジネス(士業、不動産、製造業、ソフトウェアなど)では25.1%でした。同じ1,000件のリストでも、飲食店なら約100件、ビジネスなら約250件にしか送れません。業種ごとの一覧は「業種別に数えた記事」にまとめています。

手順2:必要な件数を逆算する

次に、何件あれば足りるかを計算します。計算は2段階です。

1段目は、商談の目標から「連絡する件数」を出します。

連絡する件数 = 目標の商談数 ÷ 商談になる割合

たとえば、月に10件の商談がほしいとします。フォーム営業の返信が送った数の1%、そのうち半分が商談になると仮定すると、商談になる割合は0.5%です。10件 ÷ 0.5% で、毎月2,000件に送る計算になります。1%や半分という値は計算のための仮の数字で、調査の結果ではありません。実際の割合は商材や文面でまったく違うので、最初の数百件を送って自社の割合を測ってから、残りの件数を決めてください。

2段目は、「連絡する件数」から「リストの母数」を出します。手順1の割合で割り戻します。

リストの母数 = 連絡する件数 ÷ その手段の項目が載っている割合

メールで1,000件に送りたい場合の計算は、次のとおりです。

相手 メールがある割合 1,000件に送るのに要る母数
全業種 19.6% 約5,100件
ビジネス 25.1% 約4,000件
グルメ・飲食店 9.9% 約10,100件

飲食店にメールで1,000件送るには、1万件を超える母数が要ります。ここで出た件数が、狙う地域と業種の会社の数を超えるなら、条件を広げます。隣の市や県を足すか、近い業種を足すか、手段を電話や郵送に変えます。

手順3:項目は「連絡先」と「絞り込み」に分ける

リストの項目は、役割で2つに分けると整理しやすくなります。

  • 連絡先の項目:会社名、住所、電話番号、メールアドレス、フォームのURLです。手順1で決めた手段の項目は必ず入れます
  • 絞り込みの項目:業種、従業員数、資本金、設立年、代表者名など。狙う会社を選ぶために使います

絞り込みの項目は、埋まっている会社が少ない点に気をつけます。同じ約276万件で数えた結果です。

項目 分かっている会社の割合
ウェブサイトのURL 91.9%
代表者名 13.7%
設立年(欄が埋まっているもの) 12.7%
資本金 11.3%
従業員数 4.9%
法人番号 4.6%
売上高 1.6%

「従業員50人以上」で絞り込むと、従業員数が分からない95%の会社がすべて外れます。規模で絞りたいなら、従業員数だけに頼らず、資本金や業種と組み合わせます。絞り込まずに広く集め、文面で相手を選ぶ方法もあります。

設立年の12.7%には、和暦や文章で書かれたものも含みます。西暦の年として読み取れたのは147,806件で、欄が埋まっている会社の約4割でした。設立年で絞るときは、この数字も目安にしてください。設立年と従業員数で窓口がどう変わるかは「設立年と従業員数で見る営業の窓口」で数えています。

手順4:集め方を選ぶ

営業リストの集め方は、大きく3つあります。

  1. 自分で集める:検索エンジン、業界団体の会員名簿、展示会の出展者一覧などから手で書き写します。お金はかかりませんが、時間がかかります
  2. ツールで集める:地図サイトや業種別のポータルサイトから、会社の情報を自動で集めるツールを使います
  3. 作られたリストを買う:リストハブのようなサービスで、条件を指定して買います。すぐに使えますが、費用がかかります

どれを選ぶかは件数で決めると分かりやすくなります。編集部の目安では、数十件なら手で集めるのが確実です。数千件を超えると、手で書き写す時間の人件費がツールや購入の費用を上回りやすくなります。ただし、この境目は作業する人の時給や、1件あたりに何項目を写すかで変わります。自社で10件ほど書き写して時間を測り、全件ぶんに掛け算してから比べてください。

どの方法でも、情報の出どころを確かめます。特定電子メール法で、同意なしに営業メールを送ってよいとされているのは、会社が自分でインターネットに公表しているアドレスなどです。出どころの分からないアドレスは、送る相手から外します。ルールは「特定電子メール法の記事」にまとめています。

手順5:重複と「送ってはいけない相手」を取り除く

集めたリストは、そのまま使わずに次の3つを確かめます。

同じ番号・同じ会社の重複

複数のサイトから集めると、同じ会社が何行も入ります。チェーン店では、すべての店舗の電話番号が本部の番号になっていることもあります。

リストハブのデータで、9桁以上の電話番号がある2,603,871行を番号ごとにまとめると、番号の種類は2,078,117通りでした。電話番号で重複をまとめるだけで、行数は約2割(20.2%)減ります。重複の内訳は「テレアポ用の営業リストの作り方」で詳しく数えています。

この2割は、見積もりの段階で効いてきます。仮に電話番号つきで1万行のリストを買う場合、全体と同じ割合なら、番号でまとめたあとに残るのは約8,000行です。かける件数も、1件あたりの費用の計算も、この8,000行で考える必要があります。リストハブでは、見積りの画面で「電話番号が同じ」「メールアドレスが同じ」などを選び、重複をまとめた後の件数を見てから購入できます(30万件を超える条件では使えません)。

本部や予約サイトのフォーム

フォーム営業をするなら、フォームのURLも確かめます。フォームのURLがある会社から約18万件を抜き出して数えたところ、16.9%が本部や予約サイトの共通フォームでした。自動車・バイクと美容・ファッションでは41.4%です。送っても店の人には届きません。見分け方は「本部・予約サイトのフォームの見分け方」で説明しています。

断られた相手

以前に「営業の連絡は不要」と言われた会社は、リストから外します。社内に「送らないリスト」を作り、新しいリストを使う前に毎回突き合わせてください。メールとFAXでは、拒否した相手への送信は法律で禁じられています。電話でも、断られた会社に何度もかければ会社の評判を落とします。FAXの規制は「FAXの営業案内と特商法」にまとめています。

使う前のチェック表

5つの手順を終えたら、次の表で抜けがないかを確かめます。

確かめること 見る場所
手段が1つに決まっている 手順1
手段の項目がある会社の割合で、母数を割り戻した 手順2
絞り込みの項目で、件数が減りすぎていない 手順3
情報の出どころが分かっている 手順4
連絡に使う列で重複をまとめた 手順5
共有フォームと「送らないリスト」の会社を外した 手順5

リストハブのリストを作る画面では、地域と業種を選ぶと、メールアドレスやフォームがある会社の件数がその場で出ます。手順1〜3の計算に使う数字を、買う前に画面で確かめられます。

数字の出どころ:リストハブに収録している企業・店舗(2026年9月30日時点)を集計しました。

  • 連絡先と項目の割合:47都道府県の住所がある2,755,460件のうち、各項目が空でない件数の割合です。会社のものではないメールアドレスは除いて数えています
  • 業種別のメールの割合:「業種別に数えた記事」の表の値です
  • 電話番号の重複:9桁以上の電話番号がある2,603,871行を番号ごとにまとめて数えました
  • 共有フォーム:フォームのURLがある会社から約18万件(178,266件)を抜き出して数えました
  • 商談数と、1万行のリストの計算例:説明のための仮の数字で、調査の結果ではありません

この記事は、営業リストの作成サービス「リストハブ」を運営するミルブレインズ合同会社の編集部が書いています。数字は、リストハブに収録している企業・店舗のデータを編集部が数えたものです。数え方と編集方針は「データの集め方・数え方と編集方針」にまとめています。誤りに気づいた方は、運営会社のページからお知らせください。

地域と業種を選ぶだけで、営業リストの件数がすぐ分かります

リストハブでは、全国約 270 万件の企業・店舗から、電話・メール・お問い合わせフォームのある会社を絞り込んでリストにできます。納品される CSV の中身は、買う前に見本で確かめられます。

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