そのフォーム、本当に店に届く? 本部・予約サイトのフォームの見分け方

リストの作り方・使い方 公開 文:リストハブ編集部

営業リストのフォームURLには、店ではなく本部や予約サイトに届くものが混ざっています。リストハブのデータでは16.9%、美容や自動車では41.4%がそうでした。URLのドメインで見分ける考え方と、Excel の COUNTIF などで数えて外す手順を説明します。

営業リストに「お問い合わせフォームのURL」が入っていれば、そこから店に連絡できると考えがちです。ところが、そのURLを開くと、チェーンの本部のお問い合わせページだったり、予約サイトの共通の窓口だったりすることがあります。そこに送った営業文は店には届かず、本部やサイトの運営会社が受け取ります。

リストハブのデータで数えると、フォームのURLのうち16.9%がこうした「共有フォーム」でした。業種によっては4割を超えます。

見分ける手がかりは、URLのドメインです。別々の店のフォームが同じドメインを使っていたら、店のものではない可能性が高くなります。ドメインは Excel の関数で取り出して数えられます。ただし、Google フォームのように、外してはいけない共通のドメインもあります。

フォームの16.9%は、店ではなく本部や予約サイトに届く

リストハブに収録している企業・店舗のうち、フォームのURLがある会社から約18万件(178,266件)を抜き出し、URLのドメインごとに数えました。同じドメインのフォームを20件以上が使っているものを「共有フォーム」としています。Google フォームのように誰でも使えるフォーム作成サービスは、共有に含めていません。

結果は、全体で16.9%でした。業種別に見ると、差が大きく出ています。

業種 共有フォームの割合
自動車・バイク 41.4%
美容・ファッション 41.4%
グルメ・飲食店・レストラン 35.1%
ショッピング 31.1%
暮らしのサービス 18.5%
教育・習い事 16.2%
健康・介護 13.5%
住まい・家具インテリア 8.2%
ビジネス 6.5%
病院・医院 3.6%
全体 16.9%

共有フォームの中身を見ると、次のようなものが入っていました。

  • 美容室の予約サイトのフォーム
  • グルメサイトのフォーム
  • 駐車場の予約サービスのフォーム
  • 中古車の検索サイトのフォーム
  • チェーン店の本部のお問い合わせページ

店が予約サイトやグルメサイトに載っていると、そのサイトの店舗ページにある「お問い合わせ」のURLが、店のフォームとして集められてしまうことがあります。自動車・バイクや美容・ファッション、飲食店で割合が高いのは、こうしたサイトに載る店の多い業種だからだと考えています。

反対に、ビジネスと病院・医院は1割未満でした。この2つの業種では、フォームのURLがあれば、ほとんどが本人の会社や医院のフォームです。

見分ける手がかりはURLのドメイン

ドメインとは、URLの「//」のあとから、次の「/」までの部分です。

https://www.example.jp/contact/ → ドメインは www.example.jp

店が自分のサイトを持っていれば、フォームのドメインは店ごとに違います。反対に、リストの中で名前の違う店が同じドメインのフォームを使っていたら、そのフォームは店のものではない可能性が高くなります。

共有フォームのURLは、たとえば次のような形をしています(ドメインは架空のものです)。

形 URLの例 見分け方
まったく同じURL https://www.sample-chain.jp/contact/ 別々の店に同じURLが並ぶ。チェーンの本部に多い
ドメインが同じで、後ろに店の番号 https://yoyaku.example.jp/shop/12345/inquiry URLの全体は店ごとに違うが、ドメインは同じ
店ごとに頭の部分だけが違う https://shop-a.example.jp/contact 「shop-a」の部分が店ごとに変わり、後ろの「example.jp」が同じ

2つ目の形は、URLを並べて眺めても気づきにくいところです。URL全体ではなく、ドメインだけを取り出して数えると見つけられます。3つ目の形は、ドメインを数えても別々に数えられてしまうので、後で説明する方法で拾います。

Excel で同じドメインを数えて、多いものを外す手順

リストのA列に店名、B列にフォームのURLが入っているとします。

  1. 作業の前に、元のファイルを別の名前で保存しておく
  2. C列の1行目に「ドメイン」と入力し、C2に次の式を入れて、最後の行までコピーする

=TEXTBEFORE(TEXTAFTER(B2,"//")&"/","/")

  1. D列の1行目に「件数」と入力し、D2に次の式を入れて、最後の行までコピーする

=COUNTIF(C:C,C2)

  1. D列の大きい順に並べ替える
  2. 件数の多いドメインから順に、URLを1つ開いて、誰のフォームかを確かめる
  3. 本部や予約サイトのフォームだったら、E列に「外す」と入れる
  4. フィルターでE列が「外す」の行を隠し、残った行に送る

2の式は、URLから「//」より後ろを取り出し(TEXTAFTER)、そこから最初の「/」より前を取り出しています(TEXTBEFORE)。末尾に「/」を足しているのは、「https://www.example.jp」のように最後に「/」がないURLでもエラーにならないようにするためです。

3の式は、C列の中に同じドメインが何行あるかを数えます。「件数」が大きいほど、多くの店が同じフォームを使っていることになります。

何件以上なら外すか

リストハブの集計では、20件以上が同じドメインを使っているものを共有フォームとしました。ただ、これは約276万件の中から約18万件を抜き出して数えたときの基準です。数百件のリストなら、同じチェーンの店が数件しか入っていないこともあります。

リストが小さいときは、件数が2以上のドメインをすべて開いて確かめるほうが確実です。同じドメインが2行あるだけでも、本部のフォームのことがあります。1行ずつ開いても、ドメインの数はURLの数よりずっと少なくなるので、作業はそれほど増えません。

頭の部分が店ごとに違う場合

先ほどの表の3つ目の形は、ドメインの後ろの部分で数えます。たとえば「example.jp」で終わるドメインの件数は、次の式で数えられます。

=COUNTIF(C:C,"*.example.jp")

「*」は、どんな文字が入ってもよいという意味の記号です。並べ替えたC列を眺めて、後ろが同じドメインがいくつも並んでいたら、この式で件数を確かめます。

「www.example.jp」と「example.jp」が別々に数えられてしまう場合は、C列の式を次のように変えると、先頭の「www.」を取り除いてから数えられます。

=SUBSTITUTE(TEXTBEFORE(TEXTAFTER(B2,"//")&"/","/"),"www.","")

TEXTBEFORE と TEXTAFTER が使えない場合

TEXTBEFORE と TEXTAFTER は、Microsoft 365 の Excel で使える新しい関数です。古い版の Excel では、式を入れると「#NAME?」と表示されて使えません。その場合は、Excel の「区切り位置」の機能でドメインを取り出します。

  1. B列のURLを、リストの一番右の空いている列にコピーする(区切り位置は右側の列を上書きするため)
  2. コピーした列を選び、「データ」タブの「区切り位置」を押す
  3. 「コンマやタブなどの区切り文字によってフィールドごとに区切られたデータ」を選んで次へ進む
  4. 区切り文字で「その他」に印を付け、「/」を入力する
  5. 「連続した区切り文字は1文字として扱う」に印を付けて、完了を押す

これで「https:」「www.example.jp」「contact」のように分かれ、2列目にドメインが入ります。その列に対して、手順3の COUNTIF の式で件数を数えます。

フォーム作成サービスのフォームは外さない

ドメインで数えると、件数の多い上位に、Google フォームなどのフォーム作成サービスのドメインが出てきます。これは外しません。

フォーム作成サービスは、店が自分で作ったフォームを置く場所です。ドメインはサービスのものでも、フォームに書いた内容は、そのフォームを作った店に届きます。個人で営んでいる教室やサロンでは、自分のサイトを持たずにこうしたサービスでフォームを作っていることがよくあります。リストハブの集計でも、このようなサービスは共有フォームに含めていません。

見分けるには、そのURLを開いて、フォームの題名や説明に誰の名前が書かれているかを見ます。

開いたときの見た目 判断
フォームの題名や説明に、その店の名前が書かれている 店のフォーム。残す
ページの上にサイトの名前やロゴがあり、店の名前は本文の中に出てくるだけ 予約サイトやグルメサイトの窓口。外す
会社全体のお問い合わせページで、店を選ぶ欄がある チェーンの本部の窓口。次の章を見て判断する

件数だけを見て機械的に外すと、店に直接届くフォームまで捨ててしまいます。件数の多い上位のドメインは、必ず1つずつ開いて確かめてください。

チェーン店は、提案の相手が本部か店かで決める

チェーンの本部のフォームは、提案の中身によって、外すかどうかが変わります。

本部に向けた提案なら、本部のフォームに送って問題ありません。全店で使う仕組み、店舗の備品の一括の仕入れ、採用の仕組みなど、本部が決めることの提案です。ただし、同じチェーンの店がリストに何十行も入っていたら、そのまま送ると本部に同じ営業文が何十通も届きます。同じドメインの行は1行だけ残し、ほかの行は外します。

店に向けた提案なら、本部のフォームは外します。店長の判断で導入できるものや、その店の地域に関わるものの提案です。本部に送っても、店に回してもらえるとは限りません。その店に連絡したいなら、電話か、店を訪ねる方法を考えます。

迷ったときは、その提案を決めるのは誰かを考えます。決める人が本部にいるなら本部へ、店にいるなら店へ送ります。フォームの届け先が決める人と違っていれば、その行は外します。

まず、件数の多いドメインを上から5つ開く

全部の手順を一度にやる必要はありません。最初にやるのは、ドメインの列を作って COUNTIF で数え、件数の多いドメインを上から5つ開くことです。件数の多いドメインほど、1つ外すだけで多くの行をまとめて外せます。共有フォームが4割ある自動車・バイク、美容・ファッションのリストでは、特にこの順番が効きます。残りのドメインは、送る日の前に少しずつ確かめます。

フォーム営業の準備から返信への対応までの流れは「フォーム営業のやり方」に、業種ごとのフォームの有無は「業種別に数えた記事」にまとめています。リストハブの見積りとプレビューでは、購入前にフォームのURLを何件か開いて、どんなドメインが入っているかを見られます。全国のお問い合わせフォームがある会社の件数は、地域や業種と組み合わせて調べられます。

集計の方法:リストハブに収録している企業・店舗のうち、47都道府県の住所があるもの2,755,460件を対象に、2026年9月30日に集計しました。このうちフォームのURLがある企業・店舗から約18万件(178,266件)を抜き出し、URLのドメインごとに数えています。同じドメインのフォームを20件以上が使っているものを「共有フォーム」としました。Google フォームなどのフォーム作成サービスは、共有フォームに含めていません。業種は、リストハブの業種分類(大分類)で分けています。この記事の中のURLとドメインの例は、説明のための架空のものです。


この記事は、営業リストの作成サービス「リストハブ」を運営するミルブレインズ合同会社の編集部が書いています。数字は、リストハブに収録している企業・店舗のデータを編集部が数えたものです。数え方と編集方針は「データの集め方・数え方と編集方針」にまとめています。誤りに気づいた方は、運営会社のページからお知らせください。

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