お問い合わせフォーム営業のやり方|送る前の準備から文面・記録・返信対応まで

リストの作り方・使い方 公開 文:リストハブ編集部

会社のサイトのお問い合わせフォームから営業文を送る「フォーム営業」の手順です。送る相手の選び方、本部や予約サイトのフォームの外し方、営業お断り表示の確かめ方、文面の組み立てと例文、送るペース、記録の付け方、返信への対応を順に説明します。

メールアドレスを載せていない会社に、どうやって営業の案内を届けるか。答えの1つが、相手の会社のサイトにあるお問い合わせフォームに自社の紹介文を書いて送る「フォーム営業」です。リストハブに収録している約276万件では、メールアドレスを載せている会社は19.6%でしたが、お問い合わせフォームがある会社は60.3%ありました。フォームなら、メールの3倍の会社に届けられる計算です。

ただし、フォームは相手の会社がお客さんからの問い合わせを受けるために置いている窓口です。そこに営業文を送れば、相手の仕事の手を一度止めることになります。雑に送ると、返事が来ないだけでは済みません。「あの会社からまた営業が来た」と覚えられてしまいます。

以下は、1通ずつ人の手で送る場合の手順です。メールと違うのは、件名の欄がないフォームや、文字数に上限のあるフォームがあること、そして「お問い合わせの種類」を選ぶ欄があることです。例文も、この3つに合わせて作っています。

送る前に、相手を選んで「届かないフォーム」を外す

どんな会社に送るのかを1行で書く

最初に、送る相手を1行で書き出します。「札幌市内で、社員が数人の設計事務所」「関東で、自社の採用ページを持っている美容室」のような形です。ここがぼやけていると、文面も「どんな会社にも役立つサービスです」という、誰の手も止めない文章になります。

フォームがあるかどうかは、業種で大きく違います。リストハブのデータで、フォームがある会社の割合を業種別に数えた結果の一部です。

業種 フォームがある割合
ビジネス 71.1%
暮らしのサービス 67.2%
教育・習い事 64.6%
住まい・家具インテリア 62.7%
病院・医院 43.0%
グルメ・飲食店・レストラン 39.7%

飲食店や病院をフォームだけで狙うと、送れる相手は半分に届きません。件数が足りないときは、電話や郵送と組み合わせる前提でリストを作ります。業種ごとの窓口の違いは「業種別に数えた記事」にまとめています。

本部や予約サイトの共通フォームを外す

リストにフォームのURLが入っていても、それが店のフォームとは限りません。チェーン店の本部のお問い合わせページや、美容室の予約サイト、グルメサイト、駐車場の予約サービス、中古車の検索サイトのフォームが入っていることがあります。そこに送った営業文は、店ではなく本部やサイトの運営会社に届きます。

リストハブでは、フォームのURLがある会社から約18万件を抜き出して数えました。そのうち16.9%が、同じドメインのフォームを20件以上が使っている「共有フォーム」でした。自動車・バイクと美容・ファッションでは41.4%、飲食店では35.1%です。見分け方と、Excel で外す手順は「本部・予約サイトのフォームの見分け方」で説明しています。

「営業お断り」の表示がないか確かめる

フォームのページには、「営業・勧誘を目的としたご連絡はご遠慮ください」といった表示が出ていることがあります。フォームの上に書かれているとは限りません。送信ボタンの近くや、お問い合わせの種類を選ぶ欄の注意書きに入っていることもあります。

この表示がある会社には送りません。フォーム営業に特定電子メール法が適用されるかどうかについて、総務省・消費者庁の公式な見解は見当たりません。一方でメールの場合は、アドレスと一緒に「広告メールお断り」と表示している相手に、同意なしで送ることは認められていません。フォームでも同じ扱いにしておけば、判断に迷わずに済みます。法律の中身は「特定電子メール法の記事」にまとめています。

見つけた会社は、リストから行を消さずに「営業お断り」と印を付けておきます。行を消すと、次にリストを買い足したときに同じ会社がまた入ってきて、うっかり送ってしまいます。

フォームの欄を見て、送り方を3つ決める

フォームを開いたら、本文を書く前に欄の形を見ます。決めることは3つです。

1. お問い合わせの種類をどれにするか

「お問い合わせの種類」を選ぶ欄があるときは、次の順で選びます。

選択肢の例 選ぶか 理由
営業・ご提案、協業のご相談 選ぶ 相手が営業の窓口として用意している
その他 上がなければ選ぶ 用件を本文の最初に書けば伝わる
資料請求、見積り依頼、ご予約 選ばない お客さんからの連絡だと思って開かれ、営業と分かった時点で印象が悪くなる
採用について、取材のお申し込み 選ばない 別の部署に回され、担当者に届かない

選択肢の中に「営業目的の方はこちら」のように、別の窓口のURLが書かれていることもあります。その場合は、そちらから送ります。

2. 件名の欄があるか

件名の欄がないフォームは珍しくありません。その場合、受け取った人が最初に目にするのは本文の1行目です。1行目に「用件」と「会社名」を入れます。件名の欄があるフォームでは、そこに同じ内容を書き、本文の1行目は宛名から始めます。

3. 本文の文字数に上限があるか

本文の欄に「300文字以内」「500文字以内」のような上限があるフォームがあります。上限を超えると送信ボタンを押しても先に進めないか、途中で切れて届きます。短い版(300字以内)と長い版の2つを先に用意しておくと、フォームごとに書き直さずに済みます。

電話番号や住所が必須になっている欄には、自社の本当の情報を入れます。会社名・担当者名・電話・メールの欄があるフォームでは、本文の最後に署名を全部書く必要はありません。欄に入れた情報で、誰から来たかは伝わります。

文面は6つの部品で組み立てる

フォーム営業の文面は、次の6つの部品を順に並べると組み立てやすくなります。

順番 部品 書くこと
1 用件(件名の代わり) 何の用件か、どこの会社からか。件名の欄があればそこへ
2 名乗り 会社名、名前、何をしている会社か
3 お願い 相手にしてほしいことを1つだけ
4 相手にとっての利点 相手の仕事のどこが、どう変わるか
5 詳しいページ 料金や画面の例を載せたURLを1つ
6 停止の方法 今後の案内が不要なときの連絡先と、その連絡で止めること

名乗りのあいさつ文、署名の書き方、「お返事は不要です」のような一文の考え方は、メールと共通です。「営業メールの件名と本文の書き方」で説明しているので、ここでは繰り返しません。

例文:件名の欄がない、上限300字のフォーム(短い版)

学習塾に向けて、生徒の出欠を保護者に知らせるアプリを紹介する場合の例です。会社名、URL、サービスの内容はすべて架空のものです。

【塾向け 出欠連絡アプリのご案内/株式会社サンプル】 ○○塾 ご担当者様 株式会社サンプルの田中と申します。個別指導の塾向けに、生徒が教室に着いたことを保護者のスマートフォンへ自動で知らせるアプリを作っています。 御塾のサイトで、小学生の送迎についての案内を拝見しご連絡しました。到着の電話連絡が減る仕組みです。料金と画面は次のページにあります。 https://example.jp/juku ご案内が不要でしたら、この欄に記入したメールアドレスあてに「停止」とお送りください。以後はお送りしません。

1行目の【 】の部分が件名の代わりです。受け取った人は、ここだけで「塾向けの営業で、どこの会社からか」が分かります。この例は約250字で、300字の上限に収まります。送る前に、文字数を数えるソフトやフォームの残り文字数の表示で確かめてください。

例文:件名の欄があり、上限のないフォーム(長い版)

同じ内容を、件名の欄があるフォームに送る場合です。

件名:塾向け 出欠連絡アプリのご案内(株式会社サンプル)

○○塾 ご担当者様

株式会社サンプルの田中と申します。個別指導の塾向けに、生徒が教室に着いたことを保護者のスマートフォンへ自動で知らせるアプリを作っています。

御塾のサイトで、小学生の送迎についての案内を拝見し、ご連絡しました。10分ほど、オンラインで画面をお見せする時間をいただけないでしょうか。

生徒が教室の入口で専用のカードをかざすと、保護者に「到着しました」と届きます。帰るときも同じです。保護者からの「うちの子は着きましたか」という電話や、教室からの確認の電話がいらなくなります。

料金、画面の例、導入までの流れは、次のページにまとめています。 https://example.jp/juku

今後このようなご案内が不要な場合は、このフォームに記入したメールアドレスあてに「停止」とお送りください。以後のご案内は控えます。

長い版で足したのは、お願いの具体的な中身(10分のオンライン説明)と、利点の説明(どの電話がいらなくなるか)です。「送迎についての案内を拝見し」の部分は、実際にサイトを見たときだけ書きます。見ていないのに書くと、決まり文句だとすぐに分かります。

送る量とペースは「返信に対応できる数」で決める

フォーム営業で先に限界が来るのは、送る作業ではありません。返信への対応です。まとめて送って話を聞きたいという返信が何件も来たとき、その日のうちに返事ができる体制かどうかを考えて、1日に送る数を決めます。

最初からリストの全件に送るのはやめておきます。次のように、少ない件数で試してから広げます。

  1. リストから一部を抜き出して送る(件数は仮の数字で、たとえば50件)
  2. 短い版と長い版のように文面を2種類用意し、上限のないフォームには半分ずつ送る
  3. 1〜2週間待って、返信の数と中身を比べる
  4. 反応がよかった文面を直して、次の分を送る

同じチェーンの店が何行もリストに入っている場合は、同じ日にまとめて送らないようにします。共有フォームを外し忘れていると、本部に同じ営業文が何十通も届きます。

送信ツールで自動的に送る場合も、営業お断りの表示と共有フォームの確認は、人の目で済ませてから送ります。表示の書き方は会社ごとにばらばらなので、機械的な判定だけでは見落としが出ます。

記録は1社1行で残し、返信の種類ごとに対応を決めておく

送った結果は、リストの横に列を足して1社1行で残します。最低限、次の列があれば足ります。

列 書く内容
送信日 実際に送った日
文面の版 短い版・長い版など、どの文面で送ったか
結果 送信済み/送信エラー/営業お断りで中止/共有フォームで中止
返信日と種類 商談希望/質問/不要/苦情 など
次の対応 日程調整中、資料送付済み など
送らない 断られた、または停止を頼まれたら「○」

「送信エラー」には、フォームが消えていた、必須の欄が埋められなかった、文字数の上限を超えた、などの理由を短く書いておきます。記録がたまれば、送った数のうち何件が商談になったかが分かり、次に何件送ればよいかを逆算できます。計算のしかたは「営業リストの作り方」で説明しています。

返信への対応は、その場で考えると遅れます。種類ごとの対応を先に決めておきます。

返信の種類 対応
話を聞きたい その日のうちに返事をし、日程の候補を2〜3つ出す
質問が来た 質問にだけ答える。聞かれていない説明を足さない
今は不要 お礼を1回だけ返し、「送らない」に印を付ける
苦情 おわびを返し、「送らない」に印を付け、社内で共有する
自動返信 記録だけ残す。返事はしない

「今は不要」と言われた会社に、時期を変えてまた送ることはしません。メールの場合、受信を拒否した相手に特定電子メールを送ることは法律で禁じられています。フォームでも同じように扱います。本部から「店舗あての営業は受け付けていません」という返信が来たら、同じチェーンの店をリストからまとめて外します。

苦情が来たときは、同じ文面を送った相手の中に、同じ不満を持った会社がほかにもいると考えます。送り先の選び方か文面のどこかに問題があるはずなので、次の分を送る前に見直します。

送信ボタンを押す前のチェック表

確かめること できたら○
共有フォームではなく、その会社自身のフォームである
ページのどこにも「営業お断り」の表示がない
お問い合わせの種類で「資料請求」「見積り依頼」を選んでいない
件名の欄がなければ、本文の1行目に用件と会社名がある
本文が文字数の上限に収まっている
停止の方法が書いてある
「送らない」印の付いた会社ではない

リストハブでは、全国のお問い合わせフォームがある会社の件数を、地域や業種と組み合わせて調べられます。条件はリストを作る画面で選び、見積りとプレビューでフォームのURLが入っているかを見てから購入できます。

集計の方法:リストハブに収録している企業・店舗のうち、47都道府県の住所がある2,755,460件(約276万件)を、2026年9月30日に集計しました。

  • メールアドレスとフォームがある割合:各項目が空でない件数の割合です
  • 共有フォームの割合:フォームのURLがある企業・店舗から約18万件(178,266件)を抜き出し、同じドメインのフォームを20件以上が使っているものを「共有フォーム」として数えました。Google フォームなどのフォーム作成サービスは共有に含めていません
  • 例文と、試しに送る件数の例は説明のためのもので、調査の結果ではありません

この記事は、営業リストの作成サービス「リストハブ」を運営するミルブレインズ合同会社の編集部が書いています。数字は、リストハブに収録している企業・店舗のデータを編集部が数えたものです。数え方と編集方針は「データの集め方・数え方と編集方針」にまとめています。誤りに気づいた方は、運営会社のページからお知らせください。

地域と業種を選ぶだけで、営業リストの件数がすぐ分かります

リストハブでは、全国約 270 万件の企業・店舗から、電話・メール・お問い合わせフォームのある会社を絞り込んでリストにできます。納品される CSV の中身は、買う前に見本で確かめられます。

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