営業メールの件名と本文の書き方|例文2つと送る前のチェックリスト

リストの作り方・使い方 公開 文:リストハブ編集部

知らない会社に送る営業メールの、件名の付け方と本文の組み立て方をまとめました。良い件名と悪い件名の比較、本文の長さ、特定電子メール法で署名に入れる必要がある4つの表示、送る前のチェックリスト、断られたあとの扱いを、例文2つとあわせて説明します。

知らない会社から届いた営業メールを、受け取った人はまず件名と差出人だけで判断します。そこで用件が分からなければ、本文は読まれません。開いてもらえたとしても、長い本文や何を頼まれているのか分からない本文だと、返事をする前に閉じられてしまいます。

この記事では、営業メールの件名の作り方、本文の組み立て方と長さ、署名に入れる項目、送る前のチェックリスト、2通目の送り方を順に説明します。例文は2つ載せています。会社名や連絡先はすべて架空のものです。

署名の項目は、書き方の好みの話ではありません。特定電子メール法(迷惑メール対策法)で、広告・宣伝のメールに書くことが義務になっている表示があります。ここを落とすと、文面がどれだけ良くても違反になります。

件名は「誰から、何の用件か」が一目で分かる言葉にする

件名に入れるのは、何の用件かと、どこの会社からかの2つです。受信一覧では件名の後ろが切れて表示されることがあるので、用件を前に置き、会社名は後ろに括弧で付けます。

件名を作るときの決まりは、次の4つです。

  1. 何の案内なのかを具体的な言葉で書く
  2. 数字や効果を大きく見せない
  3. 返信や社内連絡を装わない
  4. 「重要」「緊急」など、中身と関係のない強い言葉を付けない

良い件名と悪い件名を並べると、違いが分かりやすくなります。

悪い件名 どこがまずいか 直した件名
ご挨拶 何の用件か分からない 図面の保管サービスのご案内(株式会社サンプル)
【重要】ご確認ください 相手にとって重要ではない。だましに近い 設計事務所向け 図面共有の方法のご紹介(株式会社サンプル)
Re: 先日の件について やりとりがないのに返信を装っている 図面の保管サービスのご案内(株式会社サンプル)
売上が3倍になる方法 根拠のない誇張 見積書の作成時間を短くするツールのご案内
【無料】今だけ!お得なご提案 あおり文句で、迷惑メールと見分けがつかない 無料で試せる図面管理ツールのご案内

「Re:」を付けたり「重要」と書いたりすると、開いてもらえることはあるかもしれません。ただ、開いた瞬間に営業だと分かり、だまされたという印象だけが残ります。その会社との取引の見込みは、そこで消えます。

同じ文面を何百社にも送る場合でも、件名に業種の名前を入れるだけで「自分あての話だ」と伝わりやすくなります。「設計事務所向け」「工務店向け」のように、送る相手ごとに件名を変えます。

本文は5つの段落で組み、スクロールせずに読める長さにする

本文は、次の順に並べます。

  1. 宛名:会社名と「ご担当者様」を書きます。担当者の名前が分かっていれば名前にします
  2. 名乗り:会社名、自分の名前、何をしている会社かを1〜2文で書きます
  3. 用件:なぜこの会社に送ったのか、何をお願いしたいのかを書きます
  4. 利点:相手の仕事のどの作業が、どう変わるのかを書きます
  5. 次の一歩:返事のしかたを1つだけ示します

長さの目安は、パソコンの画面でスクロールせずに署名の手前まで読める量です。下の例文くらいの長さに収めます。説明したいことが多いときは、本文に全部を書かずに、詳しいページのURLを1つだけ載せます。

相手のアドレスがフリーメールなら、さらに短くします。リストハブのデータで、公開されているメールアドレスのうち Gmail や Yahoo!メールなどのフリーメールが占める割合を業種別に数えると、美容・ファッションは29.7%、趣味は27.0%、グルメ・飲食店・レストランは22.2%でした。ビジネスの業種では6.2%です(「業種別に数えた記事」)。美容室や飲食店のフリーメールは、店主がスマートフォンで読んでいる可能性があると編集部は考えています(推測)。スマートフォンの画面では、パソコンで数行の本文も縦に長く伸びます。用件と次の一歩を最初の3行に収め、利点の説明は1段落にとどめます。

本文で避けたいことも書いておきます。

  • お願いを2つ以上並べない。「資料を見て、ご意見をいただき、打ち合わせのお時間を」と続くと、どれにも返事が来にくくなります
  • 知らない相手にファイルを添付しない。外部からの添付ファイルを開かない決まりにしている会社もあります。資料はURLで渡します
  • 「業務効率化」「DX推進」のような、どの会社にも当てはまる言葉で終わらせない。何の作業が何分短くなるのかまで書きます
  • 相手の会社を調べていないのに「御社のサイトを拝見し」と書かない

例文1:初めて送るメール

設計事務所に、図面の保管サービスを紹介する例です。

件名:設計事務所向け 図面の保管サービスのご案内(株式会社サンプル)

株式会社○○設計 ご担当者様

突然のご連絡で失礼いたします。株式会社サンプルの佐藤と申します。設計事務所向けに、図面をインターネット上で保管・共有するサービスを提供しております。

御社のサイトで、住宅と店舗の両方を手がけていらっしゃることを拝見し、ご連絡しました。

現場や施主さまに図面を渡すとき、最新版がどれか分からなくなることはないでしょうか。このサービスでは、図面を差し替えると、共有先がいつも最新版だけを見られるようになります。古い版を印刷して現場に持っていく、という行き違いがなくなります。

画面の例と料金は、こちらにまとめています。 https://example.jp/zumen

ご関心がありましたら、このメールにご返信ください。20分ほどのオンラインのご説明の日程をご相談させていただきます。ご関心がなければ、お返事は不要です。

この例文では、お願いは「ご関心があれば返信を」の1つだけです。「お返事は不要です」と書いておくと、断りの返事を書く手間を相手にかけずに済みます。

署名には、特定電子メール法で決まっている4つの表示を入れる

特定電子メール法は、広告・宣伝のために送るメールに、次の表示を入れるよう求めています(第4条、施行規則)。会社が自社のサービスを紹介するメールは、ほぼこれにあたります。

表示 書き方の例
送信者の氏名または名称 株式会社サンプル
受信拒否の連絡先と、拒否できること 「今後のご案内が不要な場合は、下記までご連絡ください」と、連絡先のメールアドレスかURL
送信者の住所 会社の所在地
苦情や問い合わせの連絡先 電話番号、メールアドレス、URLのどれか

送信者の名称と受信拒否の連絡先は、受け取った人がすぐに気づける場所に書きます。住所と問い合わせ先は、ウェブページに載せて、そのページの場所をメールに書く方法でもかまいません。例文1の続きに付ける署名は、次のようになります。

株式会社サンプル 営業部 佐藤一郎 住所:東京都千代田区○○1-2-3 電話:00-0000-0000 メール:info@example.jp

今後このようなご案内が不要な場合は、上記のメールアドレスまで「配信停止」とお送りください。以後のご案内を停止いたします。

もう1つ確かめておくことがあります。相手の同意なしに営業メールを送れるのは、原則として、自分のアドレスをサイトなどで公表している会社です。ただし、アドレスと一緒に「広告メールお断り」と書いている会社には送れません。条文とガイドラインの中身は「特定電子メール法の記事」で説明しています。

送る前のチェックリスト

送信ボタンを押す前に、次の項目を上から確かめます。1通目を送る前に、自分あてにテストで送って見え方を確かめておくと、崩れた改行や差し込みの失敗に気づけます。

  1. 件名だけで、何の案内か、どこの会社からかが分かる
  2. 件名に「Re:」「重要」「緊急」や、根拠のない数字が入っていない
  3. 宛名の会社名が、送る相手の会社名になっている(前の相手の名前が残っていない)
  4. 名乗りが本文の最初の3行以内にある
  5. お願いが1つだけになっている
  6. 添付ファイルがなく、資料はURLで渡している
  7. 本文のURLを実際に開いて、ページが表示される
  8. 署名に、名称・住所・問い合わせ先がある
  9. 受信拒否の連絡先と、拒否できることが書いてある
  10. 相手のサイトのアドレスのそばに「広告メールお断り」の表示がない
  11. 相手が社内の「送らないリスト」に入っていない

3番の宛名の間違いは、同じ文面を何通も送るときに起こりやすい失敗です。差し込み機能を使う場合は、差し込んだあとの文面を何通か開いて確かめます。

2通目は1回までにして、断られたら二度と送らない

断られた相手には送らない

受信を拒否すると伝えてきた相手には、それ以降、広告・宣伝のメールを送ってはいけません(特定電子メール法 第3条第3項)。拒否の伝え方は、メールの返信でもほかの方法でもかまわないとされています。「今は結構です」「不要です」という返信も、拒否として扱います。

断られた会社のアドレスは、社内の「送らないリスト」に入れます。担当者が変わったときや、新しくリストを買い足したときも、送る前にこのリストと突き合わせます。

返事がない相手への2通目

返事がないことは、断られたこととは違います。ただ、同意したわけでもありません。リストハブ編集部では、2通目は1回までにしておくことをすすめています。何度も送ると、受け取った側から見れば迷惑メールと変わりません。

2通目は、1通目から1〜2週間ほど空けて送ります。「先日のメールはご覧いただけましたか」と確認するだけのメールは、相手に何も新しいものを渡していません。1通目になかった情報を1つ足します。

例文2:2通目のメール

件名:図面の保管サービス 導入時の手順のご案内(株式会社サンプル)

株式会社○○設計 ご担当者様

株式会社サンプルの佐藤です。先日は図面の保管サービスのご案内をお送りしました。

前回のメールでは、導入の手間についてお伝えしていませんでした。今お使いのフォルダをそのまま読み込めるため、図面を1枚ずつ登録し直す必要はありません。導入の手順を、こちらのページにまとめました。 https://example.jp/zumen/start

ご案内は今回までといたします。ご関心が出てきた際には、このメールにご返信ください。

「ご案内は今回までといたします」と書いておくと、相手は3通目が来ないと分かります。自分たちにとっても、この会社への連絡をここで止めるという区切りになります。例文2の下にも、例文1と同じ署名と配信停止の案内を付けます。

まとめ

営業メールは、次の順に作ると読まれやすく、法律上の抜けもなくなります。

  1. 件名に、用件と会社名を書く。誇張や返信の偽装はしない
  2. 本文は、宛名・名乗り・用件・利点・次の一歩の5段落で、スクロールせずに読める長さにする
  3. 署名に、名称・受信拒否の連絡先と拒否できること・住所・問い合わせ先を入れる
  4. チェックリストで確かめてから送る
  5. 2通目は1回までにする。断られた会社は「送らないリスト」に入れる

メールアドレスを載せている会社は、リストハブのデータでは全体の19.6%です。メールだけで件数が足りないときは、お問い合わせフォームと組み合わせます。フォームに送るときの文面の違いは「フォーム営業のやり方」にあります。送り先を探すなら、全国のメールアドレスがある会社のページで地域や業種ごとの件数を見て、見積りとプレビューでアドレスの入り方を確かめてから購入できます。

数字の出どころと確かめた資料

  • メールアドレスがある会社とフリーメールの割合:リストハブに収録している企業・店舗のうち、47都道府県の住所があるもの2,755,460件を2026年9月30日に集計しました。会社のものではないアドレスは除いています
  • 署名に入れる表示と受信拒否の扱い:特定電子メールの送信の適正化等に関する法律と同法施行規則、総務省・消費者庁のガイドラインによります。確かめた資料の一覧は「特定電子メール法の記事」の最後に載せています
  • 例文の会社名・連絡先・サービスの内容は、すべて架空のものです

この記事は法律の一般的な説明です。個別の判断は専門家に確認してください。


この記事は、営業リストの作成サービス「リストハブ」を運営するミルブレインズ合同会社の編集部が書いています。数字は、リストハブに収録している企業・店舗のデータを編集部が数えたものです。数え方と編集方針は「データの集め方・数え方と編集方針」にまとめています。誤りに気づいた方は、運営会社のページからお知らせください。

地域と業種を選ぶだけで、営業リストの件数がすぐ分かります

リストハブでは、全国約 270 万件の企業・店舗から、電話・メール・お問い合わせフォームのある会社を絞り込んでリストにできます。納品される CSV の中身は、買う前に見本で確かめられます。

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